おかしなお坊さま。お水みたいに お酒飲んで シャレとばして。とても印象的。
それにコーチ
あんなにうれしそうなコーチを見たのははじめて
…そうだね。何せ長年会えなかった、恋人だからね(だから違うってば)
で、その日の夜。宗方コーチと桂大悟は岡についての最終引継ぎというのでしょうか。そう言った綿密な打ち合わせをするんですけど。そこで、宗方コーチは発作を起こすんです。「仁!!」と言って、宗方コーチを後から抱き寄せ、支える桂大悟。いく束か乱れた髪、息も絶え絶えの宗方コーチは絞るように「大声をだすな…!」と桂大悟を諭す。息を思いっきり吸い込み、何とか持ち直した宗方コーチは背後にいる桂大悟の腕を取り、丁度見上げるような表情で妖しくも語るんです。
「大悟…たのむぞ たのんだぞ これは 奇跡への挑戦だ」
その表情が堪らなく艶やかで色っぽい。それを踏まえるとさぁ、もう、次のページから、私のニヤニヤは止まらないんですの。
桂大悟に抱き支えられ、傍にあった宗方コーチ愛用のラケットを二人で愛しい様子で見つめる。
その構図だけ切り出すと、桂大悟が「攻め」で宗方コーチが「受け」
そこから二人の現役時代のシーン、まぁ因縁の「宗方仁、桂大悟とのラリーで倒れ、再起不能となる」
と言う部分が挟まれるんですけどね。それを憂い顔で思い起こす二人。手に手を取っちゃってさ。あらぬほうなんか見ちゃってさ。
絶対なんかしただろ、お前ら。二人のこれからの並々ならない決意がそこから垣間見れるんです。
で、で、そんな気は更々ない事は百も承知で(本当か?凛さん)その先を見ますと。
色っぽさ全開の宗方コーチはラケットを握り締め
「時がきたら おまえの手から岡にわたしてやってくれ」
と桂大悟の胸元でのたまう。
一方桂大悟は、そのラケットにてを添え、唯一言「…わかった」とだけ言う。またそれが恋人を気遣う大事な友人の思いを一気に受け止めようと心に決めた男の、哀愁溢れる渋い表情。以降、桂大悟は岡が完全復帰を果たすまで好きな酒を一切断つ決意をし、岡を復活させるべく奔走するのです。
そんな感じなんですけれどね。凄まじいです。お二人の結びつき。
とてもじゃないけど、ココまで大事(おおごと)に出来るのは、二人が同じ匂いを持っているお人だから。
だって、ある意味、桂大悟の都合を全く無視した、壮大な計画は、コーチならではなんですけど。
いくら自分が打った一球のせいで(しかもたまたまですよ。誰も、いや、コーチさえも知らなかったが、元々彼は身体が弱く、いつでも再起不能になる状態だった)という責任を感じているにしても、ココまで付き合えるのは…やはり…類友なんだな。
桂大悟はそれから、己を鍛え直す為に、現役選手を突然引退し、仏門へ入る。
宗方コーチの意思を受け継ぐにはそれしかないと思い込んだんですね。
そして、満をじして岡の前に現れた。その後は、岡が廃人になった所を、ひたすら修行僧のような生活をさせ、時がくるのを待つ。
あるきっかけを境に岡は何かを吹っ切るんですけど、そこからは、桂大悟を次のコーチを仰ぎ、素直に練習に打ち込んでいくのです。
岡と桂大悟の師弟関係は、ほっとするくらい普通の師弟関係です。一線強いているというか。
(まぁ、岡と宗方仁の師弟関係が特別なんですけど。それは又次回に)
とにかくスパルタで岡を見事に復活させ、世界レベルにくらい付いていくまでの実力に育てあげ、岡は大きくはばたいていくのです。
これが、エースの大まかすぎる(一部脱線でしかもくどい)結末です。
まだ補足があるんですけど、今回はココまで。
次回は「まい、ふぇーばりっと、きゃら」である宗方仁と言う男について、熱くねちっこく語らせて頂きたい。
良かったら、お付き合い下さい。
禁無断転写